緊急事態宣言での明暗 救われない小規模飲食店

コロナ禍で再びの緊急事態宣言も新規感染者数は順調に減ってきていて最近はやや下げ止まりの状態。重症者の病床数はまだ逼迫しているのは重症化すると回復までにかかる日数が増える傾向にあるためでしょうか。

そんな中、気になっていることがあります。緊急事態宣言で飲食店は夜20時以降の営業自粛、自粛要請に協力したところには一律1日6万円の支給とか。各都府県によって対応に差はあるようですが、色々なところで歪を生んでるんじゃないでしょうか?

特に小規模のスナックとかをやってたところなんかは、要請に応じただけでそれまでの通常営業の利益よりも儲かってるところもあったりする反面、夜の20時までには閉店している昔ながらのカウンターメインの喫茶店とかレストランなんかでは通常営業が難しくテイクアウトのみの営業とかで頑張っても6万なんか全然届かないところもあります。

これじゃまともに頑張っている小規模店で昼メインのところにはコロナの影響なんかないとでも思っているのでしょうかね。

真面目に試行錯誤しながら頑張っているところがどんどん苦しくなって、ただ要請に従っただけで休んでいるのに儲けが出る。同じ小規模飲食店でも営業時間だけでこれだけの差が出るような政策でいいのでしょうか?

筆者の両親もこのような飲食店を経営していますが、高齢なこともあってカウンターキッチンで接客しての営業はさすがにできないため、最初の緊急事態宣言がでてからいままでずっと、店内営業を自粛、テイクアウトのみでの営業をしております。

しかも、営業時間は20時まで。これがたった1時間でも伸びていれば協力金の対象になるとか、アホかって言いたいところ。

「コロナ前は11時半から21時まで営業しても、1日の儲けは1万円がやっと。それが、今回は営業時間を1時間短くしただけで1日6万円がまるまる懐に入る。私たちにとってはボーナスのようなものです。ただ、通常営業で20時閉店だった同業者は対象にならないというから気の毒ですね」

マネーポストWEB 1/27(水)7:00

もちろんそんな不正はしません。でもそんな真面目にやってるところが報われないのはひどすぎる。もちろん飲食に限ったことではありませんが、こういった影響で閉めざるを得ないところもけっこうあったんじゃないかと思います。

もちろん、全てをカバーするとこはできないのはしょうがないと思います。予算もあるだろうし、事務手続きの簡素化とか、迅速な支給とか。だからこそ、こういったところもカバーできるように、コロナ前と比較して収入が大きく減少した人や、個人事業主などを対象とした給付金でカバーできないものかと思います。

新規感染者数が減ってきたとは言え、これからもまだまだ気を許せない状況が続きます。自分の身を守るのは自分。さらに新規感染者数が減って緊急事態宣言が解除されてからが一番危ないぐらいの気持ちで毎日の感染対策を後半年、1年はしっかりと続けていきましょう。