社会経験の薄い学生を狙う手口とキーワード

消費者庁は大学生などの若者を対象に、副業や投資などで高収入を受けるためのノウハウが内蔵されたとするUSBメモリーを販売していたサイン(Sign)とディーン(DEAN、共に東京都新宿区)の2社に対し、特定商取引法違反で3か月間から9カ月間の業務停止命令を出しました。サインはディーンから分離した会社で共にバイナリーオプション(BO)やFX(外国為替証拠金取引)の情報が入ったUSBメモリーを販売。しかものそのUSBの内容はほぼ同じだったらしい。

これは2019年位から何度かニュースにもなっていたとは思いますが、今回もまたまた同じ手口での業務停止命令。いつも思うけどこの行政の対応の遅さが被害の拡大につながっていると常々思っている。このイタチごっこにどう対応するか。

2019年12月22日毎日新聞

為替相場の値動きを予想して投資する「バイナリーオプション」と呼ばれる金融取引を巡り、「1年間で投資額の200%の利益が出る」といったうたい文句で、大学生が投資用の情報が入ったUSBメモリーを高額で購入させられるトラブルが首都圏で相次いでいる。購入者が友人を勧誘して拡大していくマルチ商法(連鎖商法)になっているのが特徴だ。

毎日新聞

2020年3月26日朝日新聞デジタル

「AI(人工知能)搭載だから簡単に稼げる」とウソを告げて投資用の高額USBメモリーを販売したなどとして、消費者庁と東京都は26日、特定商取引法違反(不実告知、迷惑勧誘など)で東京都の訪問販売3事業者に業務停止を命じたと発表した。大学生を中心に被害が広がり、借金を背負った学生が友人を新たに勧誘し、被害が拡大していたという。

朝日新聞デジタル

この他にもここ2年位でなんどか同じような手口が話題になっています。こういった業者はシステムが出来上がってるから、業務停止命令受けようが新たに会社を起こして人を入れ替えて旨味がなくなるまで続く。

こういった詐欺やマルチまがい商法みたいなのは延々と繰り返されている。特に大学生といった社会経験の乏しい中途半端な世代は格好の餌食になる。

内容は時代によって様々変化しているけど、大きく変わったていないのが50万前後ってところ。そして、友人とか、先輩、きれいな女性やカッコイ男性とかを使ってきたりする。

デート商法なんかも昔からよくあるし、時代によって買わせる商品が変わっていくだけ。

筆者が学生の頃の20数年前によくあったのが、会員権にパソコンを組み合わせたやつとかラッセンかだれかの絵画を買わせたりとかダイヤかなんかが当選しました的なやつとか色々あった。自分もパソコン欲しさに50万で引っかかったけど、払い終わるまでにおそらく60回払いとかで総額で100万近くにはなっていたんじゃないかな。そして残ったのは時代遅れのPC1台。会員権なんかはほとんど使わなかった。当時はPC1台20万前後が相場。

学生でできる借金がせいぜい50万円。奴らはそこをしっかり狙ってくると思っておいたほうがいい。もちろん50万きっかりではなくて多少前後させてくる。ただし、うまそうなことを言って来てそのために必要な金額がこのくらいだとしたらまずう疑えってところ。

モデル事務所の登録料だ、宣材写真代だ、レッスン費だとかも疑ったほうがいいかもしれない。

もう一度言いますが、学生相手に50万円前後、これだけで十分すぎるほどに疑ってかかったほうがいいと思う。それがたとえ先輩や友人であっても、そんなのを勧めてくるような人とは関わらないほうがいい。今ならSNSもあるし、情報を手に入れるのは20数年前に比べて遥かに楽。その気になれば知り合いの範囲もいくらでも広げることもできる。

キーワードは『甘い言葉と50万円前後』、くれぐれも気をつけてください。